2014年07月26日更新唐古鍵遺跡
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田原本町大字唐古から鍵にかけて所在する弥生時代の環濠集落遺跡である。奈良盆地のほぼ中央、標高48~51メートルの沖積地に立地する。1936・7年、国道敷設用採土に伴い唐古池底の調査がおこなわれた。この時に出土した土器や木製品等は弥生時代の総合的な認識をもたらし、畿内の土器編年の枠組みを作った。その後、発掘調査は1977年に再開され、2009年3月までに106次に達している。
集落は、多条環濠を有し、大型建物や高床・竪穴住居、木器貯蔵穴、井戸、区画溝などの遺構で構成されている。大環濠(内濠)は直径400メートルの範囲を囲み、外濠を含めた全体では約42万平方メートルの面積を占める。出土遺物は土器、農工具・容器などの木製品、石鏃や石包丁などの石器、骨角器、卜骨などの祭祀遺物、炭化米、種子、獣骨類など多種多様な遺物、さらには銅鐸の鋳型などの鋳造関係遺物、褐鉄鉱容器に入ったヒスイ勾玉、楼閣の描かれた絵画土器など特殊な遺物も出土している。これらの遺構・遺物から本遺跡は、近畿地方の盟主的な集落と考えられており、一度訪れてみたい所です。